WordPressのデータベースバックアップ手順

ブログはもとより、コーポレートサイトやニュースサイトなどにもWordPressを使用する事例が増えています。
サイトの運営を考えるとやはり気になるのがバックアップですね。
もし何らかのトラブルでデータが壊れたら・・・と思うと気が気ではありません。
ファイルはできるけどデータベースのバックアップはどうしたらいいの?と聞かれることがあります。
そこで今回は、データベースのバックアップ方法をご紹介します。
合わせてリストア(バックアップした状態の復元)方法もご紹介します。

概要

データベースにはMySQLやPostgreSQLなどいくつか種類があります。
WordPressにはMySQLが使用されていますので名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
データベースには画像以外のデータが保存されています。
投稿データはもちろん、カスタムメニューやウィジェットの設定を始め、WordPress自体の設定がすべて保存されています。
これらをまとめてバックアップします。
バックアップにはphpMyAdminというツールを使用します。

phpMyAdminとは

phpMyAdminとは、MySQLに保存されているデータを直接操作するためのツールです。
phpMyAdmin以外にも同様のツールはありますが、phpMyAdminは共用のレンタルサーバーやクラウドサービスでも多く取り入れられています。
phpMyAdminを用いると直感的なインターフェイスでデータの変更や追加・削除ができます。
今回はバックアップとリストアなのでデータの変更などは行いませんが、誤って変更や削除を行ってしまうと戻せませんので注意してください。
データ変更、削除、バックアップ、リストア、など機能ごとにタブが分かれていて操作も異なるため手順に沿って行えば誤って操作することはないと思いますので安心してください。

phpMyAdminの場所

phpMyAdminを使用するためには当然ながらphpMyAdminにログインしなければいけません。
ログインのユーザー名とパスワードは、データベースのユーザー名とパスワードです。
WordPressインストール時に設定したものです。
ログインするためのログイン画面は、サーバー契約時のメールに記載されていると思います。
記載されていない、わからない、などの場合はコントロールパネル(サーバーの管理画面)からも行くことができます。
サービスにより異なりますが、『さくらのレンタルサーバ』のコントロールパネルを一例にご説明しますので参考にしてください。

コントロールパネルにログインすると左にメニューが並んでいますので「アプリケーションの設定」の「データベースの設定」(①)をクリックします。
右側にデータベースの設定画面が表示されますので「管理ツールログイン」(②)をクリックします。

するとphpMyAdminのログイン画面が表示されますのでデータベースのユーザー名とパスワードでログインしてください。
「サーバの選択」はデータベースのサーバー(「データベースの設定」の「データベースサーバ」に書かれていたサーバー名)を選択してください。

バックアップ手順

ここからはphpMyAdminでの操作になります。
phpMyAdminのバージョンによって表示が若干違うかもしれませんが、操作する内容は同じです。

phpMyAdminにログインすると左にデータベース名が並んでいますのでバックアップをしたいデータベース名をクリックします。
ここでは「WordPress」(①)としています。
右側にデータベースの中身が表示されます。
この1行1行が「テーブル」と呼ばれるもので、データが種類によってそれぞれのテーブルに入っています。(投稿データがwp_posts、カテゴリーデータがwp_termsといった感じです)
ここで「空にする」や「削除」を行うと、データが壊れてサイトが表示されなくなり、元に戻せなくなります。
ここでは何も触らずに上のメニューの「エクスポート」(②)をクリックします。

「簡易」(①)が選択されて、フォーマットが「SQL」(②)なのを確認して、「実行」(③)をクリックします。
[データベース名].sql(ここではwordpress.sql)というファイルがダウンロードされます。
このファイルがデータベースのバックアップとなりますので、大事に保管してください。

リストア手順

リストアはデータベースの内容をバックアップ時のものに書き戻す作業になります。
このため現状のデータベースの中身を一旦空にしてからバックアップ時のものを書き込むといった流れになります。
一旦空にするため、その間はサイトが動かなくなります。
また、バックアップした段階からリストアするまでの間の変更は反映されません。(新たに投稿したデータなど)
その点を注意してください。

リストア先のデータベース名をクリックします。
ここでは「WordPress」(①)としています。
右側にデータベースの中身が表示されます。
「Check all」(②)にチェックを付けるとすべてのテーブルにチェックが付きます。
この状態で「チェックしたものを」のプルダウンから「削除」(③)を選択します。
画面が切り替わり、「以下のクエリを本当に実行しますか?」と聞かれますので「はい」をクリックします。
テーブルがすべて削除され、「このデータベースにはテーブルがありません。」と表示されます。
この時点でサイトは動作しなくなりますので注意してください。
次に上のメニューの「インポート」(④)をクリックします。

「ファイルを選択」(①)をクリックします。
ファイル選択ダイアログが表示されますので、バックアップしていたファイルを選択します。
ボタンの横に選択したファイル名(ここではwordpress.sql)が表示される(②)のを確認し、フォーマットが「SQL」(③)なのを確認してください。
他の項目もデフォルトのまま触らず(画像のとおり)、「実行」(④)をクリックします。

リストアが完了すると、正常に終了した旨(①)と、リストアされたテーブル(②)が表示されるのを確認してください。
リストアされたテーブルはバックアップした時のテーブルと同じです。
最後にサイトの動作を確認して完了となります。

まとめ

今回はデータベースのバックアップとリストアについてご紹介しました。
データベースを触るということで身構えてしまう人が多いと思いますが、手順どおり進めれば難しいものではありません。
データを追加・削除したり変更すればサイト側にも影響がありますが、バックアップだけでは影響はありません。
他とインターフェイスが異なっているため、何をする操作なのかを理解していれば誤って操作することもないと思います。
バックアップはもしもの時のための保険です。
なおざりにしてしまいがちですが何かが起こってからでは遅いのできちんとバックアップをするようにしましょう。

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